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現在、増刊flowers秋号にて掲載していただいている拙作「エスニック・ミラー」に関しての裏話というか、裏設定について語らしていただきます。

「こんなの誰も気付かんだろ」
「というか、気付かなくてもストーリー上全く問題ない」
という設定なので特に語るつもりもなかったのですが、自分の友人が「ねぇ、もしかしてイリア王子とアイリって……」と、何も言わないうちに気がついてくれたので、「あ、もしかして気がついてくれる人もいるのかな」と思い、ここにまとめておきます。

まだ読まれていない方は、是非読んでいただいてからお読みいただけると幸いです!


  

アイリとイリア王子の関係

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その名前から気がついた方もいらっしゃると思うのですが、

Airi|Iria

2人の名前はローマ字にしてひっくり返せば、それぞれお互いの名前になります。
2人は、実は全くの別人というわけではなく、「異世界の自分」、鏡を隔てて同一人物なのです。



鏡を隔てたそれぞれの「課題」

アイリは「自分(ファッション)が好きだけど、堂々とできない」
イリア王子は「堂々とできるけど、自分(青い目)が嫌い」
という課題をそれぞれ抱えたキャラクターでした。

それを、鏡を隔てた2人が出会う事によって、ほんの少しひっくり返す……それがエスニック・ミラーで描きたいテーマのひとつでした。



もう一組のミラーコンビ

実は作中、アイリとイリア王子以外にも「鏡を隔てた同一人物」が登場しています。
それが、アンティークショップの店長と王子の従者ロゼルです。

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店長だけが異世界の存在に気づいていて、「異世界の自分(ロゼル)が仕える王子を、いつの日か助ける事になる」という運命を知っていたので、お店を構えてアイリの事を待っていたのです。

ちなみに最終ページに店長さんは密かにもう一度出てきています。
全てを見届けて満足げな表情で、そっとアイリたちの横を通り過ぎていっています。

以上です。自己満足設定でした。

「このあとアイリとイリア王子はくっつくんでしょ!」と思われた方にとっては「ええ……アイリとイリア王子、同一人物なの……」と思われたかもしれませんが、完全なる「同一人物」ではないので、今後どうなるかはさてはて私にも分かりません。

というか服や装飾品を王子は一式置いていったので、なんらかの形でまたアイリから受け取らねばなりませんしね!その時、2人にまた事件が起きるかも分かりません。

ロゼルと出会った頃のイリア王子幼少期や、店長さんがお店を構える決心を固めるまでのお話、アイリとイリア王子はその後どうなるのか……などなど色々「描けたらいいな〜」というネタだけはけっこうあるので、いつか取り組みたいです!